帰国は船旅で
アメリカからの帰国は船の旅を選び(American President Line、1万トン級)、 サンフランシスコから14日間で横浜港を目指す旅で、途中ハワイに寄港する長旅となりました。
運賃は250ドルで船底の一室で、スクリューや船が走行しているときの水を切る音が激しく聞こえる場所で、 決して快適な船旅ではありません。 乗船後まもなくひどい船酔いに襲われハワイに寄港するまでは毎日 酔いっぱなし(船酔い)でした。食事のベルが鳴る度に胸が苦しくなり、今にも 吐きそうになり、2-3日は食事が全くのどを通らない状態が続く船旅となりました。
しかし、3年近く帰ることのなかった日本に着き下船した横浜では、 表現しようのないうれしさが胸にこみ上げてきたことを憶えています。
時代が変わっても、人間は海の向こうの国々に対する好奇心があるものです。 留学前には、アメリカにも雀や、鳩、蟻、等々いるのだろうか、、というとてつもないことを考えたりもしていました。 情報過多の現代においては想像もつかないアホな発想ですが、、、今思うと 海外留学というのは自分の人生の中では一大事件のようなものであったのだと いう感じがします。
結論として、思うことは、かような異なった文化や知識を自分なりに留学を通して吸収出来たことは何物にも代え難い 自分なりの財産を築き上げられたような気がします。 これが今の自分を形成しているのだと言うことで体験談を結びたいと思います。