クールナレッジ(Cool knowledge) ~年齢に関するあれこれ~「friend」から見える日本とアメリカの違い~~

年齢に関するあれこれ~「friend」から見える日本とアメリカの違い~

英語で親しみを込めた表現として「friend」があります。日本では同じ年頃の友人を「friend」と呼び、自分よりかなり年配や若年の人を他人に紹介する時に「This is my friend.」と言うと、紹介された人は違和感を抱くこともあるでしょう。
ところが、英語では年齢に何ら関係なく、親しければ何十歳離れていても「This is my friend.」と紹介することが出来ます。もし貴方が自分より若い人から「You are my friend. 」と言われたら、大変嬉しいことなのです。何故なら、これは貴方にとても親しみをもっているという表現だからです。
しかし、日本で20代の人が70代の人をつかまえて「彼は私の友人です」などと言えば、相手は生意気で目上の人に対して失礼だし、その若者に軽蔑されているととらえるかも知れません。

ここが日本語、また日本文化との大きな違いでしょう。アメリカなど英語圏の国では、人間を年齢別に見るのではなく、あくまで「一人の人間」として敬う社会です。 日本のように「老人ホーム」や「後期高齢者」などと言った長い間社会に多大な貢献をした人々を軽蔑(?)するような表現はありません。
定年退職して、やむなく自宅を手放して住む所は「Retirement home」と呼び、病気などで介護を必要とする人達が行く場所も「Care center」、または「Assisted living facility」と呼びます。 どこを捉えても「old」と言うイメージはありません。これは、人間を棲み分けしない発想が定着しているが故に、個々人が他人との人間関係に年齢を意識する必要がない社会構造になっているからです。