中国語はどんな言葉? 1
2009August10
皆さんは中国というと何をイメージしますか?世界一の人口、著しい経済成長、それとも西遊記や三国志といった文学でしょうか。
中国(中華人民共和国)はヨーロッパ、アメリカ、ロシアを全て足したよりも多い約13億の人口と、日本の約26倍、ロシア、カナダに次いで世界で3番目に大きな総面積約960万平方キロメートルの国土を保有する国です。
現在中国には56の民族が暮らしていますが、人口の92%は漢民族が占めていて、その他の民族はわずか8%に過ぎず、中国南東部に集中しています。彼らは独自の言葉も使いますが、公用語は普通話(標準語)です。
また、いわゆる「方言」もありますが、普通話(標準語)との違いは日本語における標準語と方言の比ではありません。ほとんど違う言語と言っていいほどの違いがあり、理解することは非常に困難です。
従って、ここでは中国政府が定めた漢民族が使っている普通話(標準語)を前提にして「中国語とはどんな言葉か」について触れることにします。
中国語は全て漢字で表現しますが、一口に漢字といっても日本語と同じものから「簡体字」という簡体化した独特の書き方をするものまで様々です。
例えば関係の「関」は「門」を外して「关」、電気の「電」は「雨」を外して「电」、「気」は「气」のように省略されます。
また、日本語と全く異なった漢字もあります。例えば「頭」は「头」と表します。これらは全て中国語の正式な漢字です。
発音は全てピンイン(ローマ字)で表記され、独特の発音をします。例えば「zi」と「zhi」では発音が全く異なります。「zi」は日本語の「ツ」に近い音を、「zhi」は「チ」に近い音をイメージしてください。
英語と同じ綴りの「he」や「she」もありますが、読み方は全く異なります。
中国語には6つの母音(日本語は5個)と21の子音があり、更に子音は舌をそらして発音する「そり舌音」「有気音」「無気音」など様々に区別されています。
また中国語には声調、いわゆるアクセントが4種類(「四声」という)あります。1声(―)は高く平坦に、2声(/)は音を一気に上げて、3声(∨)は低く抑えてから上げて、四声(\)は一気に下げて発音します。語や語句を発音する時は、常にこの声調を意識して発音する必要があります。
中国語は、英語のように母音を強く読むなどの論理的な決まりはないので、単語ごとに「ピンイン」と「声調」をしっかり憶えることが肝心です。